キレ・しわ
陶磁器は陶土を成形し(釉薬を生地に施す(掛ける)作業)したものを焼成して製造します。焼成で全体に10%ほど縮むのですが、その際に陶土と釉薬の収縮率の差が大きい物、均等に収縮しない変形物に亀裂ができる場合が有ります。また、陶土を成形した後の乾燥時に製品全面を均一に乾燥できない形状や環境において生地の内部に亀裂ができ、焼成後に亀裂が表面化する場合が有ります。これは完全に不良とみなされます。
これと見た目が似た現象がしわです。これは成型時に陶土が重なったり、石膏型の中を陶土の(石膏の鋳込み型に入る様に陶土を水に溶かした泥)がスムーズに流れず滞ったりした場合に起きる現象です。うつわの表面に大きく現れて目立つ物は不良とみなしますが、釉薬の下に隠れている物や裏面に小さく出ている物はご容赦頂いております。 (画像のキレは不良、しわは良品としての取り扱いです。)